★ Book Smart : little blue and little yellow ★

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『little blue and little yellow』1958  作と絵:Leo Lionni

Published by Scholastic Inc.,

 

作者のレオ・レオーニという名前に「あれ?」と思った方、絵本通かもです。

これまでに小魚の「スイミー」、ねずみの「フレデリック」など

世界的に知られる名作を数多く書いています。

 

※「スイミー」は小学2年生の国語の教科書に出てきます。

 

そのレオの絵本作家デビュー作が、この「little blue and little yellow」。

邦題は「あおくんときいろちゃん」。

1910年生まれのレオが49歳の時の作です。

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登場人物は、もちろんあおくんときいろちゃんがメイン。

パパやママ、お友達も同じようなちぎり絵で登場します。

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ある日、きいろちゃんと遊びたくなったあおくんが、通りで偶然きいろちゃんに遭遇。

嬉しくなった2人は抱きついて喜ぶうちにみどりになってしまいます。

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それぞれの家に戻っても「みどりのこはうちのこじゃないよ」と言われてしまい、

途方にくれて泣いてしまいます。

 

最後はもちろんハッピーエンディングですが、全編が色紙のちぎり絵で構成されて

います。

 

1910年オランダで生まれたレオは、結婚してからアメリカに移住。

絵本作家になるまで新聞社でデザイナーとして活躍をしていました。

母国を出て過ごした、アメリカという多様社会で感じた、それぞれの「個性」を

色紙にたくし、こんな素晴らしい本をつくりあげたのです。

 

実はこの作品、レオが電車の中で孫たちをあやすために、手元にあった色紙を

使って即興でつくったという逸話があるのです。

 

 

とてもシンプルな作品ですが、ストーリーを読むといろいろ考えさせられる

今回のBOOK SMARTでした。